民事再生は、債務超過・資金繰りの悪化等で経営危機に陥った企業が，裁判所を利用して再建を図る手続きです。民事再生法は，歴史の浅い（2000年施行）手続きですが，全国的に活用実績があり、多くのメリットがある会社再建の方法です。

民事再生法の最大のメリットは，債権者の同意が得られれば，債務を大幅に圧縮できることにあります。圧縮後の債務は，原則として10年以内で分割弁済する方法をとります。これにより，資金繰りの範囲内での弁済が可能となり，事業継続が可能となります。民事再生の場合、私的再建と違って、債権者及び債権額の過半数が賛成すれば再生計画が成立しますので、債権者の中にある程度の反対者がいても再建が可能になります。

民事再生手続における再生計画案のポイントは、営業利益で黒字となるかどうか，仮に債務の返済がなければ，資金繰りに行き詰まることがないかという点になります。

これは手続きをとった時点の現状で黒字計上であればもちろんですが，経費節減やリストラなどで、近い将来黒字計上できるかという判断も含みます。この判断ができれば，民事再生法を活用して、再生できる可能性があります。

手続きをとった時点で，取引先からの取引停止なども予想されますので，当面ある程度の資金繰りが可能な時点で，手続の選択をする必要が出てきます。資金繰りが完全に行き詰まった時点で手続き選択をしても当面の資金繰りがつきません。このため，債務の返済さえなければ黒字だからといって，判断を先延ばしした結果，結果的に再生が困難になることもでてきます。

資金繰りに若干の不安を感じた時点でできるだけ早い段階でご相談されることをおすすめします。

お困りの際は、弁護士法人アステル法律事務所にご相談ください

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