労働法トピックス
2017/03/27 労働法トピックス 就業規則
就業規則作成・変更の手順
労働基準法は,常時10人以上の労働者を使用する使用者に就業規則を作成することを義務付けています。この10人以上という人数は事業所単位でカウントされますが,正社員だけでなくパートやアルバイトなどの非正社員もカウントされます。
就業規則に必ず記載しなければならない事項としては,始終業時刻,休憩時間,休日,休暇,賃金の決定・計算・支払い方法,賃金の締切・支払いの時期,昇給,退職(解雇事由を含む)に関する事項があります。また,そのような制度を設ける場合には就業規則に記載する必要がある事項として,退職手当,臨時の賃金等,最低賃金額,食費・作業用品など労働者の負担,安全・衛生,職業訓練,災害補償・業務外疾病扶助,表彰・制裁,その他当該事業場の全労働者に適用される定めに関する事項があります。このうち,その記載事項の一部を切り離して別規定として定めることも可能であり,そのような例として,給与規定や退職金規程を就業規則と別に定めることもあります。
作成・変更した就業規則が法律的に有効なものとなるためには,以下の手続が必要です。まず,使用者が就業規則を作成・変更する場合は,事業所の過半数の労働者で組織する労働組合か,そのような労働組合がない場合には労働者の過半数を代表する者の意見を聴かなければなりません。但し,ここで注意すべきは,そのような者の意見を聴くことが法律上求められているだけであり,一緒になって内容を検討することや,内容について同意を得ることまでは要求されていないということです。すなわち,労働者側から内容について反対意見が出たとしても,使用者において就業規則の作成・変更は可能ということです(但し,不利益変更については別途問題となります。)。
また,就業規則を作成・変更した場合は,所轄の労働基準監督署に届け出る必要があります。この届出の際に,事業所の過半数の労働者で組織する労働組合か,そのような労働組合がない場合には労働者の過半数を代表する者の意見を記した書面を添付する必要があります。
このような手続を経た上で,就業規則は,労働者の見やすい場所に常時掲示するか,備え付けるか,書面で交付するか,電子機器で公開するか等の方法により,適宜労働者に周知させることが必要となります。
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