労働法トピックス
2017/03/28 労働法トピックス 有期・派遣・請負
派遣労働者に対する派遣先の法的義務
派遣労働者を受け入れるにあたり、派遣先が負う法的義務にはどのようなものがあるでしょうか。
派遣労働者を雇用している使用者は派遣元である派遣会社ですので、原則として、労働関係法規に定められた使用者としての責任は派遣元が負うことになります。
しかし、派遣先も、派遣労働者に対して直接の指揮命令を行っているため、この行使に関連して一定の責任を負うことになります。
具体的な責任のうち主なものとしては、①労働基準法上の均等待遇や、②労働安全衛生法上の様々な義務、③男女雇用機会均等法上のマタハラやセクハラに関する義務等は、派遣元と共に、派遣先も法的責任を負うことになります。さらに、④労働時間等に関する諸義務や、⑤妊産婦等の保護に関する規定は、労働者派遣法44条以下において、派遣先のみが責任を負うものとされています。また、派遣先は、派遣就業に関する事項を担当する者として、派遣先先任者を選任したうえ(労働者派遣法41条)、派遣先管理台帳を作成し、版権就業に関する記録を作成する必要があります(労働者派遣法42条)。
派遣労働者を受け入れるにあたっては、派遣先企業の法的責任についても、きちんと確認する必要があります。
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