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2022/12/02 新法・法改正・判例紹介トピックス 法改正
相続財産清算人の制度
1 今回の改正点
旧法下では、相続財産全体について管理(保存)又は清算を行う「相続財産管理人」の制度が存在していました。この相続財産管理人の制度が、このたび、財産の保存行為について、より多面的に用いることができる制度に改正されました。
このことにともない、清算を要する場合については、「相続財産清算人」という別の名称の制度に改められました(改正法952条2項)。
また、清算のための制度について、旧法下では、①管理人選任公告に2か月、②相続人債権者らに対する請求申出公告に2か月、③相続人捜索の公告に6か月と、合計10か月以上の期間がかかり、手続に非常に時間がかかるという問題があったところ、この手続きが合理化され、基本的には6か月程で見通しがつくように改められました。
2 相続財産清算人の公告手続
改正法では、清算人が選任された場合、清算人選任公告と相続人捜索の公告を同時に行うような手続きとなりました。つまり、改正前における①と③の手続きを同時に実施するものです。
清算人が選任された旨の公告と同時に、一定の期間内(6か月以上)に相続人があれば権利主張すべき旨が公告されます。
また、清算人は、前述の公告がなされた後、財産等の調査を行ったうえで、すべての債権者及び受遺者に対し、一定の期間内(2か月以上)に請求の申出をすべき旨を公告することになります。つまり、改正前における②の手続きについて、改正後は清算人が事案に応じて適切と認める時期に行われることとなります。この清算人が定める期間は、前述の選任時の公告において定められた一定の期間内(6か月以上)の期間内に満了するようにしなければなりません。
このため、結論としては、改正前に比べ、手続の同時進行により約4か月期間が短縮され、手続が合理化されました。
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